「完全室内飼いだから、うちの猫は外へ出ない」
そう思っていても、猫の逸走はほんの一瞬で起きることがあります。
我が家では、これまで二度、猫達が家の外へ出てしまった経験があります。
一度目は、クロ・チビ・さんた。
二度目は、たかんぼ。
幸い、どちらも無事に家へ戻すことができました。
しかし実際に経験して分かったのは、
「いつもの猫だから、呼べば戻ってくる」とは限らない。
ということです。
そして、猫だけではありません。
飼い主である私自身もパニックになりました。
今回は、我が家で実際に起きた二度の逸走を振り返りながら、完全室内飼いの猫が脱走したときに私が経験したことを書いてみます。
一度目の逸走|クロ・チビ・さんたが外へ
我が家の猫達は基本的に完全室内飼いです。
元々は外で暮らしていた猫達ですが、家で暮らすようになってからは、外を怖がるような様子も見られました。
そんなクロ・チビ・さんたが、一度だけ家の外へ出てしまったことがあります。
このとき強く印象に残ったのが、
同じタイミングで外へ出た三猫でも、その後の行動がまったく違ったこと。
でした。
クロは近くの植え込みで小さくなっていた
クロは、家からそれほど離れていない植え込みの中にいました。
外へ出たものの不安になったのか、小さくなって、
「にゃあ」
と鳴いていました。
外へ出たからといって、そのまま遠くへ走っていったわけではありませんでした。
チビは呼ぶと自分から帰ってきた
チビはクロとは違いました。
名前を呼ぶと、自分から家へ戻ってきました。
今振り返っても、三猫の中では一番スムーズに帰宅してくれたのがチビでした。
さんたは狭い隙間で完全に固まっていた
そして、さんた。
さんたは完全にパニックになっていました。
人間では簡単に手が届かないような狭い隙間へ入り込み、その場で固まってしまったのです。
名前を呼んでも出てきません。
最終的には、私が匍匐前進するようにして狭い場所へ潜り込み、さんたをその場所から出しました。
そして反対側で妻がキャッチ。
夫婦の連携プレーで、なんとか家へ戻すことができました。
同じ家で暮らしている三猫。
それでも外へ出たときの行動は、
- クロは近くで小さくなって鳴く
- チビは呼ぶと自分から戻る
- さんたは狭い場所へ入り込んで固まる
と、まったく違いました。
そして二度目|今度はたかんぼが玄関から逸走
それから時間が経った2022年4月17日。
我が家で二度目の逸走が起きました。
今度は四ニャン坊たかんぼです。
この日は休日で、私は家で過ごしていました。
夕方、ポストを確認するために玄関から外へ出て、再び家へ入ろうとドアを開けたときでした。
たかんぼが私の足の間からスルッと外へ出てしまったのです。
普段のたかんぼは、玄関から外へ出ようとする猫ではありません。
いつもなら玄関付近に猫達がいても、
「入るよ!」
と言えば部屋の方へ戻っていました。
だからこそ、たかんぼが外へ出た瞬間は本当に驚きました。
「呼べば戻ってくる」と思った私の予想は外れた
私は最初、そこまで深刻に考えていなかった部分もあったのかもしれません。
たかんぼの普段の性格を知っているからです。
外へ出てしまっても、
「たかんぼ!」
と呼べば、私のところへ戻ってくるだろう。
そう思っていました。
ところが、まったく戻ってきません。
それどころか、外には車が近づいてきていました。
歩いている人もいます。
さらに野良猫さんもいました。
突然、普段とはまったく違う環境へ出てしまったたかんぼは、大パニック。
そこら中を走り回ってしまいました。
家の中で知っている「いつものたかんぼ」と、外へ飛び出してパニックになったたかんぼは、まるで違いました。
知識として知っていても、飼い主自身がパニックになった
実は私は、一度目の逸走を経験しています。
その経験から、猫が脱走したときには落ち着いて、普段呼んでいる声のトーンで名前を呼ぼうと考えていました。
ところが。
目の前をパニックになって走り回るたかんぼを見た私は、
自分自身も完全にパニックになっていました。
「いつもの声で呼ぼう」
頭では分かっていたはずなのに、実際にはできませんでした。
家の中にいた妻は、私が外でたかんぼを呼んでいる声を聞き、何かがおかしいと気づいて外へ出てきました。
妻が捜索に加わってくれたことで、私は少し冷静さを取り戻すことができました。
私は一度家へ戻り、キャリーバッグを持ってくることにしました。
たかんぼの鳴き声を頼りに近くを探した
妻がたかんぼの名前を呼びます。
すると姿は見えませんが、鳴き声が聞こえてきました。
たかんぼは、我が家の猫達の中でも比較的よくおしゃべりをする猫です。
このときは、その性格が幸いしました。
姿は見えない。
でも声は聞こえる。
つまり、まだ近くにいる。
そう考えて周辺を探しました。
植え込みや物陰だけではなく、駐車されている車の下も腹ばいになって確認しました。
そして――
いました。
自宅から数十メートルほど離れた場所に停まっていた車の下。
たかんぼは、そこで動けなくなっていました。
見つけても、呼べば出てくるとは限らなかった
居場所が分かったからといって、すぐに解決したわけではありません。
たかんぼは車の下から出てきません。
まだパニック状態だったのだと思います。
私の側からは、たかんぼをつかむことができませんでした。
そこで反対側から妻がたかんぼを呼び、なんとか足をつかむことができました。
そして無事に保護。
この瞬間は、本当にホッとしました。
たかんぼが遠くまで走っていかず、車の下へ隠れてくれたこと。
まだ肉眼で周囲を確認できる明るさだったこと。
妻が異変に気づいて捜索に加わってくれたこと。
いくつもの幸運が重なった結果だったと思っています。
二度の逸走で共通していたのは「意外と近くにいた」こと
我が家で起きた二度の逸走を振り返ると、共通していることがあります。
それは、
外へ出た猫が、必ずしも遠くまで逃げていなかったこと。
です。
クロは近くの植え込み。
さんたは狭い隙間。
たかんぼは自宅から数十メートルの車の下。
もちろん、すべての猫が同じ行動をするとは限りません。
しかし、我が家で実際に起きた逸走では、近くに身を隠している猫が複数いました。
その経験から、もし今、我が家の猫が脱走してしまったら、私はまず自宅周辺の「猫が隠れられそうな場所」を細かく確認します。
- 車の下
- 植え込み
- 建物や物の隙間
- 軒下
- 室外機周辺
「外へ出た=遠くへ行った」と最初から決めつけないことは、大切だと感じています。
迷子猫の専門家も「失踪直後は近くに潜んでいることがある」としている
迷子猫を専門に捜索している「名探偵キャッツ」の公式サイトでも、失踪して間もない家猫は、100m以内に潜んでいるケースがかなりあると説明されています。
また、外へ出てしまった猫は非常に神経質になり、飼い主が声をかけても応じなかったり、逃げてしまったりする場合があるそうです。
これは、我が家で経験したさんたやたかんぼの行動とも重なる部分があります。
特にたかんぼの場合、普段なら名前を呼べば反応してくれる猫なのに、逸走したときはまったく違いました。
「普段の性格ならこうするはず」と思い込まない。
二度の経験から、私はそう考えるようになりました。
見つからない場合は、専門家へ相談する選択肢も知っておく
我が家の場合は幸い、二度とも自分達で見つけることができました。
しかし、いつも同じように見つけられる保証はありません。
私自身、一度目の逸走を経験した時から、一定時間探しても見つからない場合には、迷子猫を捜索する専門家へ相談することも考えるようになりました。
実際に猫がいなくなってから、慌てて捜索方法を調べ始めるのは大変です。
何も起きていない今のうちに、
「自分達で見つけられなかったら、次にどうするか」
まで考えておくことは無駄ではないと思います。
「普段は玄関から出ない猫だから大丈夫」が一番怖かった
たかんぼの逸走を経験して、特に強く感じたことがあります。
それは、
「この猫は外へ出ようとしないから大丈夫」と思わないこと。
です。
たかんぼは、それまで玄関から外へ出ようとする猫ではありませんでした。
それなのに、その日は私の足の間をスルッと抜けて外へ出ました。
何がきっかけだったのかは分かりません。
でも、逸走は起きました。
玄関のドアを開ける。
窓を開ける。
網戸にする。
人間にとっては毎日の何気ない行動でも、ほんの一瞬のタイミングで猫が外へ出てしまう可能性があります。
二度経験した我が家だからこそ、
「今まで大丈夫だった」は、これからも大丈夫という意味ではない。
そう思っています。
完全室内飼いの猫が脱走したら、私ならまずこう動く
二度の逸走を経験した現在、もし我が家の猫が再び外へ出てしまったら、私は次のことを意識します。
- まず自宅のすぐ近くから探す
- 車の下、植え込み、狭い隙間など身を隠せる場所を見る
- 普段と同じような声で名前を呼ぶ
- 見つけても、パニック状態なら無理に追い回さない
- キャリーバッグなど、保護後に安全に家へ戻せるものを準備する
- 自分達だけで見つけられない場合に備えて、専門家へ相談する選択肢も持つ
ただし、これは我が家での二度の経験から考えている行動です。
猫の性格、脱走した場所、周辺環境などによって状況は変わります。
「これをすれば必ず見つかる」というものではありません。
二度経験して思うこと|一番大切なのは脱走させないこと
クロ、チビ、さんた。
そして、たかんぼ。
我が家では二度の逸走を経験しました。
どちらも無事に戻ってきてくれたから、今こうして記事にすることができます。
でも、一歩間違えればどうなっていたか分かりません。
特にたかんぼの時は、近くに車も来ていました。
もし道路へ飛び出していたら。
もしもっと遠くへ走っていたら。
もし夜で姿が見えなかったら。
今振り返っても怖くなります。
そして、二度経験しているからこそ分かることがあります。
猫が脱走したときにどう探すかを知ることは大切。
でも、それ以上に大切なのは、そもそも脱走させないことです。
「うちの猫は外へ出たがらない」
「いつも玄関では待ってくれる」
「名前を呼べば戻ってくる」
我が家のたかんぼも、そう思っていた猫でした。
それでも、たった一度のタイミングで外へ出ました。
だから今は、
「この猫なら大丈夫」ではなく、「どの猫にも起こり得る」
という意識でいることが、逸走を防ぐ第一歩なのだと思っています。


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