多頭飼いをしていると、猫それぞれに専用の居場所を作った方がいいのだろうか、と考えることがあります。
我が家には五猫がいますが、最初から「クロはここ」「さんたはここ」というように、人間側が五猫の居場所を決めたわけではありません。
長年一緒に暮らしているうちに、それぞれが自然とお気に入りの場所を見つけていきました。
そして振り返ってみると、我が家では猫を人間の生活に合わせるのではなく、猫が選んだ場所に人間側の生活を合わせることもありました。
その一番分かりやすい例が、五ニャン娘のみゃあです。
みゃあを迎えた最初の居場所は、使っていなかった一部屋でした
みゃあを我が家へ迎え入れたとき、最初から家の中を自由に行動させていたわけではありません。
当時使っていなかった部屋が一つあったので、そこにケージを設置して、まずはみゃあを他の猫たちから隔離しました。
そこが、みゃあにとって我が家で最初に過ごした場所です。
その後、ケージをなくし、少しずつ行動できる範囲を広げていきました。
家の中を自由に移動できるようになれば、もっと違う場所を選ぶようになるのかなと思っていました。
ところが、結果は少し違いました。
自由に移動できるようになってからも、みゃあは最初に過ごしたその部屋にいることが多かったのです。
「みゃあを私の寝室に連れてきた」のではなく、私が寝る場所を変えました
もともと私は、リビングにあるソファベッドで寝ることが多くありました。
しかし、みゃあのご飯のことや、他の四猫との関係を考えて、私自身が寝る場所を変えました。
現在は、みゃあがよく過ごしている玄関横の部屋で私も寝ています。
私が寝ているこの部屋には、さんたは普段あまり近寄ってきません。
そのため、みゃあも比較的リラックスして過ごせているように見えます。
そして私が寝る時間になると、みゃあは私の枕元の横で寝ています。
最初から「みゃあのためにこの部屋を寝室にしよう」と設計したわけではありません。
みゃあがその場所を選び、そこで過ごす姿を見ているうちに、人間である私の生活の方が変わった。
我が家の場合は、そういう順番でした。
五猫それぞれに、よく寝る場所がある
みゃあだけではありません。
長年一緒に暮らしていると、五猫それぞれに「ここにいることが多い」という場所ができました。
クロは妻の枕元
長ニャン坊クロがとにかく気に入っているのが、妻のベッドの枕元の横です。
寝るときは、大体そこにいます。
クロにとっては、長年変わらない安心できる場所なのだと思います。
チビは「場所」よりクロのそば
次ニャン坊チビは、クロのそばで寝ていることが本当に多い猫でした。
「チビのお気に入りの場所はここ」と言うより、クロがいるところがチビの居場所という方が近かったかもしれません。
クロとチビは、いつもワンセットのように過ごしていました。
さんたはリビングのソファベッド周辺
三ニャン坊さんたは、リビングに設置しているソファベッドの下や、ソファベッドの上にいることが多いです。
五猫の中では、ほかの猫と一緒に寝ている姿をあまり見ない猫でもあります。
ただし、誰とも一緒にいないわけではありません。
寒くなってくると、たかんぼと一緒に猫団子になっていることもあります。
たかんぼは一か所に決めない
四ニャン坊たかんぼは、少しタイプが違います。
妻のベッドの足元で寝ていることもあれば、玄関手前の部屋に置いてある爪とぎの上で寝ていることもあります。
「絶対にここ」という場所はなく、その時々で寝る場所を変えています。
そして、たかんぼはほかの猫のそばで寝ていることもあります。
みゃあは最初に過ごした部屋と私の枕元
みゃあは、玄関横の部屋に設置しているペットベッドで寝ていることが多いです。
そして夜、私が寝る時間になると、私の枕元の横へ。
我が家へ来て最初に過ごした部屋が、長い年月が経った現在でも、みゃあにとって落ち着ける場所になっています。
クロは、そばに来た猫をあまり拒まない
五猫を見ていて面白いのは、「お気に入りの場所」が必ずしも一猫だけの場所ではないことです。
クロが寝ているところへチビが近づいても、クロが拒否することはほとんどありませんでした。
そのまま二猫で一緒に寝る。
それがクロとチビの日常でした。
そして、その関係を引き継いだかのように、後にはたかんぼがクロの近くで寝るようになりました。
そのときも、クロはたかんぼを拒みません。
我が家でよく見られた組み合わせは、
- クロ+チビ
- クロ+たかんぼ
です。
一方で、さんたのように基本的には一猫で寝ることが多い猫もいます。
誰かと一緒に寝たい猫もいれば、一猫で寝ることを選ぶ猫もいる。
五猫だからこそ、その違いがよく分かります。
珍しく、みゃあとたかんぼが一緒に寝ることもあります
みゃあとたかんぼが一緒に寝ていることもあります。
頻繁に見る組み合わせではありません。
だからこそ、二猫が同じ場所にいるのを見つけると、「今日は一緒なんだ」と思います。
実際に二猫が一緒に入っていたときの様子がこちらです。
いつも一緒にいるわけではなくても、こうして同じ場所で過ごすことがあります。
猫同士の距離は、「仲良し」「仲が悪い」の二つだけでは表せないのだと思います。
さんたも、人間との距離はまた別です
さんたは、ほかの四猫と一緒に寝ることが少ない猫です。
だからといって、一猫でいることだけが好きというわけでもありません。
私がリビングのソファベッドに横になっていると、さんたは甘えたいのか近寄ってきます。
たかんぼまでやってきて、二猫で甘え始めることもあります。
私がみゃあと一緒に寝ている部屋にはあまり来ないさんた。
でも、私がさんたのよくいるリビングにいれば甘えに来る。
これも長年一緒に暮らしてきて分かってきた、さんたなりの距離感なのだと思っています。
多頭飼いでは「全員が同じ場所にいること」を目指さなくてもいい
五猫と暮らしてきて感じるのは、猫によって心地よい距離が本当に違うということです。
クロとチビのように、いつも一緒にいた二猫。
クロのそばで寝るようになった、たかんぼ。
普段は一猫で寝ることが多い、さんた。
最初に過ごした部屋を今でも選んでいる、みゃあ。
それぞれ違います。
多頭飼いでは、それぞれの猫がほかの猫から離れて安心して過ごせる場所を持てる環境が大切だとされています。
ただ、実際に五猫と暮らしてきた我が家では、人間が「あなたの居場所はここ」と決めることだけが答えではありませんでした。
いくつか選べる場所がある中で、猫自身がどこを選ぶのか。
誰と一緒にいたがるのか。
誰とは距離を取るのか。
それを毎日の生活の中で見ていくことも大切だと思っています。
猫に生活を合わせた結果、私自身の寝る場所まで変わりました
みゃあを迎えた当初、現在のような生活になるとは考えていませんでした。
使っていなかった部屋にケージを置いた。
そこから始まり、ケージをなくして、みゃあが自由に移動できるようになった。
それでも、みゃあはその部屋を選び続けました。
そして今では、私自身がそこで寝ています。
猫の居場所を変えたのではなく、私の居場所が変わりました。
これも、五猫と一緒に暮らすようになって変わった我が家の生活の一つです。
猫のために何か特別な場所を作ることも大切だと思います。
でも、それと同じくらい、猫が自分で選んだ場所を見つけて、それをできるだけ残してあげる。
我が家では、そんな暮らし方を続けています。
さんたとみゃあのように、距離が必要な二猫もいます
今回紹介した「それぞれが過ごす場所」は、前回の記事で紹介した、さんたとみゃあの関係ともつながっています。
二猫は、みゃあを迎えた当初からずっと仲が良いとはいえません。
みゃあはさんたが近くにいると逃げたり、威嚇したりすることがあります。
それでも長年同じ家で暮らしてこられた理由の一つが、お互いが離れて過ごせる場所があることだと私は感じています。
五猫全員がいつも一緒にいる必要はない。
一猫で過ごしたいときは一猫でいられて、一緒にいたい相手がいるときにはそばへ行ける。
猫自身がその距離を選べること。
五猫と暮らしてきた我が家では、それが多頭飼いを続けていくうえで大切なことの一つになっています。



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