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愛猫を亡くしてつらい時に読みたい本『天国での暮らしはどうですか』|チビを見送った私たちが感じたこと

愛猫を亡くしてつらい時に読みたい本『天国での暮らしはどうですか』|チビを見送った私たちが感じたこと 次ニャン坊チビの記録
愛猫を亡くしてつらい時に読みたい本『天国での暮らしはどうですか』|チビを見送った私たちが感じたこと

「時間が解決してくれるよ」

大切な存在を失った時、よく聞く言葉です。

私自身、今ならその言葉は間違っていないと思います。

でも、それは時間が過ぎた今だから思えること。

愛猫を失った直後、目の前にいたはずの一猫が突然いなくなり、その現実すら受け入れられない時に、

「時間が解決してくれる」

と言われても、その時間が来るまでどうすればいいのか。

そんなことを考えられる状態ではありませんでした。

我が家では2023年9月2日、約2年半リンパ腫と闘った次ニャン坊チビが旅立ちました。

私も悲しかった。

そして、私の傍にいた妻が感じていた喪失感も相当なものだったと思います。

そんな私たちが読んだ本があります。

中山有香里さんの『天国での暮らしはどうですか』。

今回は本の内容を紹介するだけではなく、チビを見送った私たちがこの本を読んで何を感じたのか。

今まさに愛猫を失い、感情の置き場所が見つからない方へ向けて書いてみたいと思います。

『天国での暮らしはどうですか』は旅立った側から描かれた物語

『天国での暮らしはどうですか』は、飼い主側ではなく、旅立った猫や犬たちの側から描かれている物語です。

私がこの本を知ったのは妻からでした。

妻は職場の猫飼い主さんからこの本をオススメされ、まずは本を借りて読んでいます。

ところが、数ページ読んだところで号泣。

「このままだと借りた本を涙で汚してしまうかもしれない」

そう思い、自分で一冊購入しました。

その後、私も妻が購入した本を読みました。

120ページ前後なので、私の場合は10分程度で読むことができました。

でも、読み終わるまでの時間と、読み終わった後に残るものは別でした。

チビがいなくなったことを受け入れようとしていた妻

チビが旅立った直後の妻を、私は傍で見ていました。

妻自身も、

「チビがいなくなったことを受け入れないとダメなんだ」

と思っていたのではないかと思います。

現実を受け入れなければならない。

でも、気持ちがそこについていかない。

当時の妻は、私から見ると心ここにあらずという感じでした。

今まで当たり前のように家の中にいたチビ。

クロと一緒に過ごし、遊び、ご飯を食べ、ネンネをしていたチビがいない。

頭では分かっていても、その現実と感情をすぐ一致させることなんてできなかったのだと思います。

私は本当に悲しい時ほど涙が出なかった

一方、私は妻とは少し違いました。

自分でも、人とは悲しみを感じる部分や表れ方が少し違うのかもしれないと思うことがあります。

本当に悲しい時ほど、私は涙が出ません。

チビが旅立った時も、どこか現実から逃げていたのではないかと思います。

目の前で起きたことを、そのまま事実として受け入れてしまったら、自分自身が壊れてしまう。

そんな感覚があって、無意識に自己防衛していたのかもしれません。

これはチビの時だけではありません。

過去に近しい人を亡くした時にも、私は似たような感覚になりました。

だから、泣いていないから悲しくないわけではない。

泣けるから受け入れられているわけでもない。

大切な存在を失った時の反応は、人によって違うのだと思います。

「時間が解決する」は、その時には届かなかった

ペットロスについて調べると、「時間が解決してくれる」という言葉を目にすることがあります。

私は今、その意味は分かります。

チビが旅立ってから時間が経ち、こうしてチビのことを文章にすることもできるようになりました。

楽しかったことや、チビらしかった行動を思い出して笑えることもあります。

だから、時間によって変わった部分があることは確かです。

でも、チビを失った直後の私たちに、

「時間が解決してくれるから」

と言われても、きっとその言葉を受け止める余裕はなかったと思います。

その時に苦しいのは、今だからです。

数か月後や数年後の自分が少し楽になっていると言われても、今目の前にある喪失感が消えるわけではありません。

だから私は、ペットロスの中にいる人に対して、簡単に「時間が解決してくれる」とは言いたくありません。

そんな時に『天国での暮らしはどうですか』を読んでほしい

この本が、悲しみそのものを消してくれるとは思いません。

チビが戻ってくるわけでもありません。

読めばペットロスから立ち直れる、という本でもないと私は思っています。

それでも、私は愛猫を失って感情の置き場所を探している方に、この本を紹介したいです。

理由は、この本を読むことで、ほんの少しだけ「違う方向から考える時間」を持てるからです。

残された私たちは、どうしても、

「もう会えない」

「もう触れない」

「もう一緒に過ごせない」

という、自分たちから見た別れを考えます。

でも、この本は旅立った側から描かれています。

その視点に触れた時、私は自然とチビのことを考えました。

チビは今も私たちの傍にいるのかもしれない

チビが本当に今どこにいるのか。

私には分かりません。

私の目で見ることのできない存在になったことだけは事実です。

でも、『天国での暮らしはどうですか』を読んでいると、こんなことを考えます。

チビは今も、私と妻の傍にいるのではないか。

私たちから見えなくなっただけで、以前と変わらず家の中にいて。

時にはイタズラをして。

時にはのんびりネンネをして。

私たちの生活を、どこかから見ているのではないか。

もちろん、これは確かめることのできる話ではありません。

でも、そう考えることによって、

「チビはいなくなった」

だけだった気持ちに、少し違う感情が入ってきます。

見えなくなっただけなのかもしれない。

そう思えることが、私にとってこの本を読む意味の一つでした。

ペットロスで苦しんでいる方に、この本を勧めたい理由

愛猫を失った悲しみとの向き合い方に、正解はないと思います。

泣き続ける人もいる。

妻のように、現実を受け入れようとしても心がついていかない人もいる。

私のように、悲しすぎると逆に涙が出ず、現実から距離を置こうとする人もいる。

そして時間が経ってから、ようやく少しずつ思い出と向き合える人もいると思います。

『天国での暮らしはどうですか』は、そのどれかを否定したり、「こうやって立ち直りましょう」と答えを押しつけたりする本ではありません。

少なくとも私は、この本を読んで、

「チビは今どうしているのかな」

と考えることができました。

悲しみだけに向いていた気持ちを、チビが今どう過ごしているのかという想像へ、ほんの少し動かしてくれた本でした。

まとめ|「時間が解決する」までの間に読んでほしい

チビを見送ってから時間が経った今なら、時間によって和らいだものがあることは分かります。

でも、愛猫を失った直後に必要なのは、「いつか楽になる」という言葉だけではないのかもしれません。

今、この瞬間の悲しみを抱えながら、それでも少しだけ別の方向から愛猫を想えるもの。

私たちにとって『天国での暮らしはどうですか』は、そんな一冊でした。

妻は数ページ読んで号泣しました。

私は号泣することはありませんでしたが、ココロに突き刺さりました。

感じ方は違っても、二人の頭に浮かんでいたのは、きっとチビだったと思います。

今まさに、大切な猫を見送ったばかりで、感情をどこへ持っていけばいいのか分からない方へ。

無理に前を向くためではなく、旅立った愛猫のことを少し違う場所から想うために。

『天国での暮らしはどうですか』を、一度手に取ってみてほしいと思います。


『天国での暮らしはどうですか』
著者:中山有香里
出版社:KADOKAWA

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